★2003年8月10日（日）

去年の6月に北京へ行って以来、久し振りの中国大陸上陸。今回は中国東方航空という
中国の航空会社の飛行機。午後のフライトだったので少しのんびりで、横浜出発は10時20分。
お盆休みの出国ピークの日とあって、空港はすごい混雑だった。チェックインの列も長く、30分
くらい並んだかな。中国東方航空に乗るのは上海人が多いようで、周りでは普通語ではない
中国語が飛び交っていた。いきなり上海語の洗礼でちょっとびびってしまった・・・・。
出国審査はガラガラでちょっと拍子抜け。しかも審査官が日本人にしては珍しく愛想がよく、
「こんにちは！」と明るくあいさつしてくれた。ちょっと気分がいい。前後の人を見ていても、
この審査官は「気をつけて！」「いってらっしゃい！」など声をかけていた。

1：20搭乗開始予定が1：35になり、1：50離陸予定が2：20に「荷物の積み込みに時間が
かかっています」というアナウンス。その間エアコンが入らず、段々蒸し暑くなってきた。
2：25にやっと動き出したもの、なかなか離陸体制に入らず、うとうとしていたら、ギィギィと
きしむ音で目が覚めた。タイヤ！？　コ、コワイ！　結局2：40すぎにやっと離陸した。
フライトはスムーズでこの後は心配なし。
中途半端な時間だったので機内食は出るのか気になっていたけど、ちゃんと出た。
ご飯がないので麺になります、とのことだったけど、それはスパゲッティにジャージャーメンの
具をかけたようなものだった。お腹もすいていないし、味もイマイチだったのでかなり残して
しまった。食後のコーヒーはインスタントコーヒーの味だったのでビックリ。
（機内食の写真を撮っておけばよかった・・・）

飛行機のシートに広告が あるのは初体験！

到着は4時で定刻よりずいぶん遅れてしまった。さらに飛行機のドアが開くまで長く、
やっと飛行機を降りられたと思ったら長い長い通路を延々と歩き、まず検疫のところで、
SARSのための質問表の提出。でも体温を測ることはなかった。それから入国審査だけど、
中国人は相変わらず愛想なく、パスポートも投げて返してきた。外国人が一番最初に
出会う現地の人なのにね。
さらに荷物の積み込みに時間がかかっただけあって、荷物を出すのも時間がかかったらしい。
なかなか荷物が出てこない。やっと荷物をとったのが4時35分。

今回泊まるホテルは上海では老舗の五つ星ホテル錦江飯店のビルディングの方。こちらは
三つ星レベルとのこと。
事前にホテルにシャトルバスの予約メールを入れてあり、空港では名前を書いたプレートを
持った人が立っている、ということになっていたのだけど、迎えの人が多すぎて、みんなが
様々な名前を書いたプレートや紙を持って立っている。自分の名前を探せない。
とりあえず通路を出てうろうろしていたら、たくさんのホテルのカウンターが並んでいる中に
錦江飯店の名前を見つけたので行ってみた。「シャトルバスをお願いしてるけど名前が
見つからなくて」と言うと、カウンターにいた人がプレートをもっている人を呼んでくれた。
その人が戻ってくると、確かにプレートに私の名前。その人が「4時半のバスがちょうど出て
しまったばかりで、次は5時半になってしまうけど、待ちますか？」と聞くので、「はい」と
答えると「じゃ、あそこにすわって待っていて、5時25分くらいになったら×番の出口から
外に出てください」と言われた。
まだ40分くらいあったので、出発ロビーに行って帰りのフライトのリコンファームをし、それから
両替をした（家にあった米ドルのトラベラーズチェック100ドルを両替。受取額は820.29元）。

広くてきれいな上海の浦東空港

それにしても空港をうろうろしている客引きの多いこと。とはいえ、きちんとした職業に
なっているらしく、「どこに泊まるの？」「ホテルを探しているの？」「電話をかけたいの？」
などなど、声をかけてくる。こちらの目的をきちんと伝えればしつこくしないし、親切にいろいろ
教えてくれる。とはいえ、見るからに外国人観光客のはずなのに、平気で中国語で話し
かけてくるところが中国人だ・・・

さて、5時20分に外に出てみたけど、バスが来る気配はない。もう一度ホテルのカウンターに
言って確認したら、「×番の出口から出てください」と言われた。「行けばすぐわかりますか。
ちゃんとホテルの名前は書いてありますか」と聞くと「大丈夫、すぐわかるよ。名前も書いてある」
と言われて、またスーツケースを引きずって×番出口へ（何番か忘れちゃったけど、カウンター
からちょっと遠め・・・）。外に出て待っていたけど全然来ない。そのうちに客引きの女の人に
声をかけられた。「ホテルのバスを待っている」というと「ここで待ってても来ないわよ」「でも
ここに来るって言われたし。無料のサービスで」と言うと「バスで無料なんてないわよ！
ホテルバスは30元よ。タクシーに乗らない？」またまた心細くなった私はカウンターへ戻った。
時間はすでに5時35分。カウンターの人は「え、もう5時半のバスは出ちゃったよ！」「だって、
私は5時20分すぎからずっと×番を出たところで待ってたけどバスなんて来なかったもん」と
言うと、奥にいた人が「うん、そうだね、知ってるよ」と助け舟。さっき聞きに来た時にいた人だ。
「でももうバスは出ちゃったし、しょうがないな・・・。じゃあ、ホテルに一番近いターミナルまでの
バス乗り場へ案内します。そこからタクシーで10元くらいでホテルに行けますよ。バスは19元」
「いくつめの停留所？」「ターミナルまで直行です。1つしか止まらないから大丈夫」
バスに乗るとスーツケースなど大きな荷物を置ける棚が設置されていた。

乗ったバスは2番のバスで静安寺行き。段々暗くなっていく外を見て、涙が出そうになった。
これだったら最初からこのバスに乗っていれば今頃荷物を置いて外を歩いているかもしれない、
そう思うと情けなくなった。さらに案内が不親切なホテルの人たちにも腹が立った。
途中から雨がパラパラ降ってきて、ますます悲しくなった。
約1時間後、ターミナルにバスが着いた。途中で降り始めた雨もかなり強くなっていた。
ターミナルは新しい建物でその内側の駐車スペースにバスは止まる。建物の前の歩道は広く
車道までが遠い。スーツケースはあるし、どうしよう・・・と思いつつ、みんな次々走っていって
タクシーに乗っていくので、私も決心して、とりあえず折りたたみ傘を出してさし、車道へ走り、
やってきたタクシーを止めた。ホ・・・
ここは大陸なのでひとりでタクシーに乗る時は助手席に。

10分も走っただろうか、「もうホテルの中に入ってるけど、どの建物？」と運転手さんに聞かれた。
「南楼・・・」と言うと、「じゃ、こっちだ」と奥へ入っていく。ところが行った先は行き止まり。
運転手さんは建物の外にいた守衛さんみたいな人に聞いてくれた。この会話は上海語だった。
しばらくして、「南楼は車が入れないそうだから、ここで降りて」と言われた。雨はさっきよりは
小降りになっていたので、傘をさす必要はなかった。タクシーを降りると守衛さん風の人が
先導してくれて建物の中へ。さっき行き止まりで車が行けなかったところだ。
入っていくとそこは裏口らしく、コックさんやウエイトレスさんがおしゃべりしていた。「そこを
まっすぐ」と言って守衛さん風の人は去っていった。私はひとりでみんなが談笑している間を
スーツケースを引きずって奥へ進んだ。
突き当たりは小さいホールになっていたが、フロントらしきものはない。さらに突き当たりに
扉があり、進むと外に出てしまう。ドアのところにいた人（ベルボーイではなく、やっぱり守衛さん？）
がドアを開けてくれたが、「チェックイン」と言うと、「チェックアウトじゃないのか。そこだよ」と
横にある小さなビジネスオフィスを指した。行ってみるとそこでチェックインなどができるように
なっていた。
チェックインして部屋のカギをもらった。でもどこからどう部屋に行くのか・・・ボーっとしていたら
「Finished」と英語で言われた。「どうやって部屋に行くの・・・？」と聞くと、「奥にエレベーターが
あるから」という返事。
ついでに「明日チェックアウトして、3日後にまた戻ってくるんだけど、その間荷物は預かって
もらえるの？」と聞いたら、「別の建物で預かります」よくわからないまでも、預かってもらえる
ことはわかった。

部屋は162号だった。イギリス式で日本でいう1階はG、2階が1階になるらしい。部屋はとても
広くて清潔で気持ちいい。
とはいえ、部屋でのんびりしている時間はない。すぐに仕度をして外出。とりあえず明日の
杭州行きの切符を買わなくてはならない。

居心地のいい部屋

1階で、さっき出てしまいそうになった扉から外に出てみると、そこはレストラン街がつづいていて、
洋服屋さんなどもある。そして表の通り＝茂名南路に出た。
地下鉄の陜西南路駅は歩いて5分ほどの距離だった。地下鉄で上海駅まで5つ。

以前来た時には工事中だった上海駅も今はすっかりきれいになっていた。駅の構内で切符
売場を探したが見つからず、それよりもやっぱり駅は人が多くてちょっと怖くなったのもあって、
以前来た時に蘇州行きの切符を買った駅の横（と言っても徒歩数分）にある切符売場へ行った。
2人くらいしか並んでいない列の後ろについた。私の番になると、横から入ってこようとした人が
いた。すると私の後ろの人が「並んでいるんだよ。今は彼女の番だ」と言ってくれた。
これにはちょっとビックリ＆感謝。

ライトアップされてきれいな上海駅

事前にインターネットで列車を調べてあったので、候補の列車番号を書いた紙を係員に渡した。
すると第3希望の列車じゃないと席がないと言う。11時15分発だった。希望より遅いが仕方ない。
でも軟座の席がとれた。金額は57元。これで一安心。

もう8時だったのでホテル近くに戻ることにして地下鉄に乗った。駅から出たとこで、ホテルに
戻らず近くを歩いてみることにした。そこはちょうど淮海路。日曜日のせいか、人出も多く、
にぎやかだった。

映画館。上映してたのは 「チャーリーズエンジェル2」		ファーストフードや洋服屋さんなど・・・

夕食は、友達に教えてもらった店に行ってみることにした。友達が7月に旅行に来て食事して
おいしかった、といっていた店で、「あまり人に教えたくないなあ」というのを聞き出していたのだ。
茂名南路へ戻って北上、ホテルの前を通り過ぎて、その先の通りを2つくらい行って脇にちょっと
入ったところ。
教えてもらった店はポツンと明かりがついていたので小さい店ながら、すぐにわかった。

狭い通りを渡って、目的の店へ。階段を数段下りたところにドアがあり、中へ入った。その途端に
「あ、違う」と、なぜか気がついた・・・。

（料理の詳細は*食事編*へ）

（お店の外観写真は暗くてちゃんと写りませんでした。しかも店の名前もうろ覚え・・・）
食後に店を出てから、よく見たら目的の店はやっぱりとなりにあった。そちらの方がちょっと暗め。
友達は“バーバー”と名づけていたので、料理屋さんっぽくはないんだろう。いつか機会があったら
そちらにも入ってみたい。

9時半になって、雨も降っていたので、どこへも寄らずにホテルへ帰った。一度チェックアウト
するし、杭州に持っていく荷物も作らなければいけない。列車の時間までの時間つぶしの計画も
立てなくちゃ。
せっかくの旅行なのに、初日はうまく行かないことが多かった。こんなこと珍しいけど、このままの
はずはないし、このままにしちゃいけない。
明日から改めてスタート、ということにしよう！


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