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| コンサートのポスター | コンサートのチケット（開いたところ） |
体育館の正面入口に行くともう入場できたので、チケットを見せて中に入った。
相変わらず、どの席がどの入口というのが書いてなかったので、その辺にいる係りの
人にチケットを見せて入口を確認した。
私の席は看台（スタンド）なので、入口は裏側だった。敷地内に入ってからが遠い。
建物をぐるっと回って、中関村南大街に面した入口で、これまた階段が2つに分かれて
いた。階段下で係りの人に聞いたら、どっちから上がってもいいという答えだったので、
そのまま上がった。
体育館建物への入口では持ち物検査があって、ピーッと鳴るとカバンを開けさせられる。
何にどう反応するのかわからないけど、チェックしているのはペットボトルだ。
実は前の日に買ったお茶の飲みかけと、さっき夕食の時に買った水があったのだけど、
飲みかけのお茶だけその場で捨てて、水は持って入った。
スタンド席入口でチケットを見せると北は向かい側だと言われた。ここは南側。
そこでまたまた通路をぐるっと回って行くはめになった。
席はステージからはちょっと遠いけれど、前から3列目で、よく見えた。去年の教訓を
生かして、高くても見えないアリーナ席は避けたのだけど、正解だった。
もっとも今回、アリーナ席は広くなく、もしかしたらアリーナでもちゃんと見られたかも
しれないとは思う。
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| 会場の雰囲気 |
コンサート前には陶[吉吉]が出演しているスプライトのCMを2種類、繰り返し流していた。
私は見たことがなかったので楽しかった。
最初は私の隣2席分、誰も来なかったのでちょっとだけステージに近づいた（途中でやって
きたので、元の席に戻らなきゃいけなかったけど）。
＜曲目＞
找自己
今天没回家
１０：３０的機場
愛我還是他
月亮代表誰的心
討厭紅楼夢
Run Away
沙灘〜夜来香〜望春風〜沙灘
流沙〜Angel
京劇〜蘇三説
小鎮姑娘
童年
Let It Be
寂寞的季節
鬼
黒色柳丁
孫子兵法
天天
普通朋友
二十二
無縁
宮爆鶏丁
My Anata
愛是什麼東西
アメージング・グレース（女性コーラス）
Dear God
愛很簡単
王八蛋
蝴蝶
就是愛[イ尓]
19時半ぴったりに会場は暗くなった。最初は注意事項のアナウンスが入り、数分後、
「現在開始！」の声とともにスタート。
スクリーンはステージ中央と左右に計3ヶ所。
スクリーンにヘリコプター操縦している陶[吉吉]が映った。そのヘリコプターが墜落した
という設定なのだろうか。メンバーが陶[吉吉]を探していると、上から吊られた陶[吉吉]が
降りてきた。
（でも全体を通して、この設定はあまり意味がないように思えた。ステージ真ん中の
ヘリコプターは邪魔だったような気がする。何かコンセプトがあるにしても、予備知識の
ない観客に伝わらなければ意味がないと思うのだ。）
最初の衣装は白の上下。バンドのメンバーたちも白でそろえていた。そんな中で、
ギターの人が哈林や張学友のバックもやっていたジェイミーだと気づいてちょっぴり
うれしくなった！
1曲めの「找自己」は「自分を探す」という意味なのだけど、歌詞の中で、「北京で
自分を見つけたよ！」とアレンジしていたので、会場は大盛り上がりだった。
そしてその声の伸びに私はしびれた！
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| 最初は白い衣装 |
「今天没回家」のあとは、「服を脱いでもいいかな」と言いながら上着を脱いだ。これは
上海コンサートのニュースで見たのと同じだった。さらに「初めての北京のコンサート、
すごく気分がいい」とのコメント。本当にいい雰囲気で始まったコンサートだ。
「ボクにとって初めての“主打歌”（シングルという考えのない中華圏ではアルバムの
中でプッシュする曲が何曲かあって、そういう曲を“主打歌”という）」と紹介して
「１０：３０的機場」へ。
「愛我還是他」はニューアルバムに収められている曲で、今までもあちこちで大合唱に
なっていたのを見たことがあったので、それを期待していたら、期待通り！ もちろん私も
歌った。
その後、「ずい分長く待たせたね。ボクはほかの歌手と違って、アルバム作りもコンサートも
すごく時間がかかるんだけど、待った甲斐のあるコンサートにしたい」と語り、またまた
会場は盛り上がった。
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| 左がジェイミー |
この直後（9月19日）は中秋節で街中では月餅が売られていた。
「次の曲はみんながよく知っている曲、中秋節にも関係している曲」と紹介したところで
私も含めてみんなが何の曲かわかって、これまた大歓声。
中央のスクリーンには大きな月が映し出されて、その前に女性が楽器を持って立って
いた。
「月亮代表誰的心」では、当然のようにみんなが大合唱。
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| いい雰囲気でしょ！ |
この後、次の曲のイントロとともに、「みんな座っているみたいだね。立って、立って！」と
陶[吉吉]が呼びかけて、みんなが立ち上がった。
ノリノリの曲は「討厭紅楼夢」。会場で知り合った陶[吉吉]ファンの人に教えてもらったの
だけど、この曲のタイトル、大陸では「１２３紅楼夢」というらしい。大陸の名作「紅楼夢」を
「嫌い」と言ってはいけないという理由で。ちょっと納得。
あまりに盛り上がり、前の席の子たちが興奮してきゃあきゃあ言っていたので、歌の後に
陶[吉吉]が話したことが今ひとつ聞き取れなかったのだけど、「みんなを失望させない。
一緒に理想を追いかけよう」というようなことを言っていたようだ。
「Run Away」が終わったところで最初のブレイク。
ここではスクリーンにVTRが流れて「私はXXがほしい」「私は●●がほしい」というのを
延々とやっていた。これが何のためのVTRか、陶[吉吉]が出るわけでもないし、特に何か
宣伝するわけでもないし、よくわからなかった。
周りでは「私は陶[吉吉]がほしいよ〜」「陶[吉吉]〜〜」という声が聞こえて面白かった。
そのうち会場じゅうから陶[吉吉]コールも起こったし。
そして次は赤い衣装で、ピアノの前に立って、歌い始めた。ピアノはこのコンサートの
総合プロデューサー、呉慶隆。陶[吉吉]は「ピアノのプリンス」と紹介していた。
「沙灘」から始まるメドレーはとっても美しかった。
それからコーラスの女性のひとりが「ラ・ヴィ・アン・ローズ」をフランス語でちょっと歌うと
「言葉はわからないけど、いい曲だね。これから歌う歌にもちょっとロマンチックな味つけを
したいと思う」と言ってから「流沙」「Angel」へ。これもすごく素敵だった。
この後、ロマンチックとは程遠く、「コンサートで水をいっぱい飲んで心配なのはトイレ。
ステージを降りると服を脱ぎながらトイレにダッシュする」なんて話を始めた。そこに
ギター担当の人が水を持ってやってきた。「彼はギタリストのマンドー。インド人だけど
中国語が話せるなんてすごいよね」と紹介。
それから「ボクの声が聞こえてるかな。上はどう？ 後ろはどう？」とみんなに呼び
かけて、またまた会場は大喜びだ。この辺はうまいと思うけど、会場も本当にみんなが
ハイになっていたから何でも大喜びという感じ。
私の周りでは「みんなで一緒に、１，２，３！」なんて声を掛け合いながら「陶[吉吉]！」
と叫んでいるし。
「ボクと北京は縁があるんだ。ママは北京生まれ。そしてもっとすごいのは祖父母は
北京で出会って恋に落ちたんだ。だから北京に感謝しなくちゃね！ 本当にいい街だ。
縁がなかったこともある。それは子どもの頃、わんぱくで京劇をちゃんと習わなかったこと。
客席に京劇が歌える人がいたらごめんなさい」
そう言いながら、小さなドラを手に京劇の一節を歌って聞かせてくれた。うまいよ！
そして盛り上がったまま、京劇を下敷きにした「蘇三説」へ。
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| 赤い衣装も似合ってた！ |
「小鎮姑娘」（私の好きな曲でもある）はなぜかずっと客席から見てステージ右側で歌って
いたような・・・そういえば去年の王菲も右側に行くことが多かったような気がする。何か
あるのかしら。去年は真ん中だったから別によかったけど、今回は左側にいたのでちょっと
気になった。
その後「音楽を楽しいだけのものにしたくない。できれば何かを変えることができたらと
思う」というような語りがあって（またまた前の子たちがうるさくて聞き取れない・・・）
「ボクはたくさんの人に助けられていて、今日も見に来てくれている」と数名に感謝をし、
そして紹介をした。その中に李宗盛も入っていた。この時、陶[吉吉]は李宗盛のモノマネで
あいさつしたのがちょっぴりおかしかった。
それにしても李宗盛はこの前日の梁静茹のコンサートにも行っていたみたいだし、この
数日後のミュージカルの配役発表の記者会見場にも行っていたし、忙しい！
「ボクが子どもの頃に聴いて影響を受けた人がいる。その一人はみんなもよく知っている
人だ。ほんの14歳くらいの時のことだった。もうひとつは海外のグループ。彼らの曲を
歌いたい」
この時は誰の何という歌か知らなかったのだけど、すごくいい曲だった。そして観客たちも
一緒に歌っていた。あとでネットで調べたら羅大佑の「童年」という曲だった。それに続いて
歌ったのはビートルズだ。これは本当におなじみ。
そして陶[吉吉]はどこに行ったのかと思ったら、左側にあるセットの木の前にいて次の
「寂寞的季節」を歌った。そのうちに木の一部の衣装をつけた子どもが踊りだして、そして
陶[吉吉]は木の中に消えていった。
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| 左側の木の中に消えていった |
ここでブレイクだけど、あまり長い時間はかからず、すぐに「鬼」のイントロ。
黒い衣装で出てきた陶[吉吉]。「鬼」「黒色柳丁」「孫子兵法」と盛り上がっていたところで、
その後会場を見ていて「友達を見つけたよ」とアリーナ前の方に向かって話しかけた。どうも
それはファンクラブの人たちのことだったらしい。「おそろいの服を着ている君たちは誰？」
なんて言っていた。客席からは陶[吉吉]のファンクラブの名前を答える声がしていたみたい。
コンサートの前にもみんなで盛り上がっていたオレンジのTシャツの人たち。そういうのが
ちょっぴりうらやましかったりもする。哈林のコンサートでは黄色のTシャツの私たちが
目立っていたのかもしれない、と思いながら。
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| 黒の衣装もカッコいい！ |
「外国人も来ているね」と言いながら英語で「北京は美しい街でしょう」なんて話しかけて
いた。
「ここには恋人同士で来ている人もいるでしょう。そこは恋人同士？」と客席を指して、
否定されて謝る場面もあったけど、「恋人たちにロマンチックな曲を送るよ。もしも隣に
自分の好きな人がいるなら抱きしめてあげて」と言って歌ったのは（コメントから予想して
いたとおり）「天天」だった。これまた大合唱だった。
そして陶[吉吉]コールが止まない。
「みんなはラブソングが好きだよね。ボクにも自分のラブストーリーがある。そんなに多く
ないけどね。200個か300個だけだよ」と冗談を織り込みつつ、「ラブソングをシンプルに
アンプラグドで歌います」
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| アンプラグド |
そしてラブソングのメドレー。これもよかったなあ。
どの曲だったか、サブボーカルの男性が一部ボーカルをとった曲もあったけど、その人も
上手だったのであまり遜色なかった。
再び盛り上がりを取り戻すのは「宮爆鶏丁」。「My Anata」も盛り上がった。この時は立って
いたのだけど、床が揺れるほどみんな飛び跳ねていた。途中寸劇も入れつつ、楽しい歌に
なった。でもなぜか歌詞から日本語は消えていた。あの怪しい日本語が面白かったのに。
抗日に気を使ったのかな？
「愛是什麼東西」の後はコーラスの女性が「アメージング・グレース」を歌って、そのまま
陶[吉吉]の語りにつながった。
「もうすぐコンサートは終わるけど、ここで話しておきたいことがある」と前置きした上で
「愛と平和について。どこに住んでいようと愛することを忘れないで」と話し、「ボクたち
ミュージシャンはみんなに力をあげることができる。そしてボクたち中国人は努力を続けて
行こう！」と言っていた。でも実はあまりよく聞き取れていないのだ。大筋こんなところか。
それより何より、「ボクたち中国人」という言葉に驚いてしまった。
「Dear God」は確か、911のあとに作った曲。やっぱり平和を訴える曲なのだろう。
「愛很簡単」では歌い出しからキーがずれている気がしたけど、やっぱり本人もすぐに
歌うのをやめて最初から歌い直した。この曲も大合唱だ。
歌詞も間違えていたな。ピアノの弾き語りだったから、ピアノに集中してしまって歌詞が
飛んじゃったのかな、と思ってしまった。
これで本編終了。
アンコールを叫ぶ「陶[吉吉]コール」がすごい！ 会場一体となって名前を呼んでいた。
そのうちにヘリコプターの音がして、陶[吉吉]再登場。
モスグリーンのTシャツというラフな衣装だった。カメラの電池切れのため、この衣装の
写真はなし・・・
アンコール1曲目は「王八蛋」。これは「バカやろう」という罵り言葉で大陸ではやはり
公共の場で言っていい言葉ではない。そのせいか、歌の中で陶[吉吉]自身はこの歌詞は
黙って、会場まかせ。会場ではわかっているのか、当然のように「王八蛋！」と応えるのだ。
楽しい！
この後、何度も「謝謝」を繰り返し、「ここでお礼を言っておかなきゃいけない人がいる。
この人がいなければコンサートはできなかった」と何人挙げたかわからないほどの名前を
挙げて感謝をし、「最後に最後に最後に最後に・・・」誰が出てくるかと思ったら「来てくれた
ファンのみんなありがとう！」ちゃんと忘れずにファンにお礼を言うのもすごい。
こちらこそ「素晴らしいコンサートをありがとう！」と言いたい。
「今までステージで歌ったことはないけれど、たくさんのリクエストをもらったので歌います」
と歌ったのは「蝴蝶」。
そして本当の最後は「この歌はみんなに贈ります。ありがとう！」と言って、コンサートの
タイトルにもなっている「就是愛[イ尓]」。これもみんなで大合唱だった。私も大好きな歌。
そしてこの[イ尓]は何にでも置き換えられるな、と思いながら、“音楽”のことを指していると
思った。
残念なのは、陶[吉吉]が下がった後も演奏は続いているのに、やっぱり去年の王菲の時
同様、さっさと席を立って出口に向かう人が結構いたこと。最後まで拍手しようよ！
なんと2時間40分ものコンサートだった！ そんな長さを感じさせることなく本当に盛り上がった
素晴らしいコンサートだった。
大陸の人たちも段々コンサートの楽しみ方を覚えてきているみたい。
初めて大陸でコンサートに行った時に比べて本当に音楽を楽しいに来ている人が増えて
いるのがよくわかる。うれしいことだ。
主催者がもう少しわかって、チケット代を正当な価格にしてくれたら、と願う。音楽はみんなの
ものだから！
それにしても行って本当によかった。機会があったらぜひまた陶[吉吉]のコンサートには行って
みたい。
| 『北京』 | トップ / 1日目 / 2日目 / 3日目 / |
| 陶[吉吉]コンサート / オマケ | |
| 『旅ゆけば・・・』 | |
| Hawmay's Room |