★2004年8月27日（金）
仙台まで行ったかいのある素晴らしいライブだった。これではファンをやめられない。
ライブハウスはあまり大きいとはいえないのだけど、それでもぎっしり。私もなんとか真ん中
へんに席を見つけてすわることができた。今回は東京からも日帰りできる時間、ということで、
午後4時開演。実際には少し遅れて始まった。
「今日は暗いコンサートだから」と訳のわからないことをPANTAは言ってからライブが始まった。
途中でも何度か「今日は暗いんだから」と言っていたけれど、あれは何だったのかなあ？
実際は終始上機嫌で、声も出ているし、いい意味で力のこもった、充実したライブだった。
セットリストは以下のとおり。1. 追憶のスーパースター
2. ガラスの都会
3. 蝗がとんだ
4. ココヘッド
5. 朝を呼ぶ男
6. 北回帰線
7. ネフードの風
8. 見知らぬ友への反鎮魂歌
9. 落ち葉のささやき
10. うたかたの命
11. 万物流転
12. 虫の街
13. あばよ東京
（アンコール1）
14. 奴と俺とお前と
15. One Night Lover
（アンコール2）
16. マラッカ
17. ステファンの6つ子
（アンコール3）
18. ブロック25アウシュビッツ今日も菊池琢巳との2人ユニット。いい感じだなあ。2人とも自由で、暗黙のうちに
伝わるものがあって、コンビネーションがバッチリ！
PANTAも本当によく声が出ていて、伸びていて、震えるほどよかった。
「追憶のスーパースター」「ガラスの都会」なんかはこの間のインストアライブでも
聞いた曲だったので、初めの時ほどのインパクトはなくなってしまったけれど、
それでもすごくよかった。
「蝗がとんだ」も久しぶりに聞いたけど、歌に説得力があるというか、いやー、
本当にいい声だった。
「ココヘッド」「北回帰線」「ネフードの風」はHAL時代の曲で、いつも難しい
難しい、と言っている曲。今日も、「あの小難しいHALの音を2人でやるんだから」と
言いながら、本人たちも楽しそうだし充実している感じが伝わってきた。
すごくよかった！！
その合間にやった「朝を呼ぶ男」。これはライブで何度か聞いたことがあるし、
詩集にも収録されているけれど、いまだアルバムに入ったことはない。そして久しぶりに
聞いた『カカ』の話。
“カカ”というのは宿便のことで、要するにたくさんある未発表曲ばかりを収録したアルバムを
“宿便”として出そう、という話。もう忘れ去られた企画だったのかと思っていたんだけど、
出す気はあるらしい。これだけ声が出ている今こそ、レコーディングしてほしいな。
入れてほしい曲もたくさんある。とにかく、「この曲はいつか絶対にアルバムに入れようと
思ってます」と力強く語っていた！ 乞うご期待！ でも実は歌詞の意味がやっぱりよく
わからない私であった・・・
それから、この間出した劇団不連続線の音楽から3曲。
「落ち葉のささやき」は頭脳警察のアルバムに入っているのは完全版じゃなかった、と
言って、削られた部分を入れて歌ったのはNAKEDのツアーの中でだったと思う。
その後、NAKEDのアルバムに確か収録されたと思う。ところが、それはさらに完全版では
なかった、というのがPANTAの話。で、挿入されたのは“セリフ”！ 本当は（当然ながら）
舞台で役者さんが話したセリフなのだけど、PANTAもうまく語っていて、本人も満足した風
だった。
それから「万物流転」。これももっと長いバージョンだったとかで、それを入れたのかな？
実は元の曲も長いから歌詞が全然覚えられなくていつも雰囲気で聞いているから、ほかの
歌詞が挿入されても、すりかえられても、たぶん気がつかない。
「あばよ東京」で終わったのにもビックリ。カッコいい！！
アンコールの1回目で、「今日は久しぶりの曲ばかりだな」と言っていたけれど、本当に
久しぶりの曲をやってくれた！ 「奴と俺とお前と」なんて、いつ以来だろう。それにしても
くさい歌詞だ。PANTAの歌に“恋”なんて言葉は似合わないよなあ。
さらにそれに続いて、イントロを聞いてもぜーんぜん何の曲かわからなかったほどの曲――
「One Night Lover」は誰か女性とデュエットしたんだけど、それが誰なのか覚えてない。
なぜこの曲を選んだのか不思議だったけど、ちょっと面白かった。
その後のアンコールを求める拍手の中で、客席から「マラッカが聞きたい」「REDも聞きたい」と
声が上がっていた。もちろん楽屋までは聞こえていなかっただろうけど・・・でも次に出てきた
アンコール2回目。
「マラッカ」だぁ！！ これは盛り上がって、「マラッカー！」というところはみんなで大合唱。
気持ちい〜。
それに続いて「ステファンの6つ子」。私の一番好きな歌だ。幸せだぁ。名曲だぁ。大満足！！
PANTAたちが去って、電気もちょっとついて、BGMも流れたけれど、誰も立つ人はなく、
アンコールの拍手が続いた。そして・・・出てきた！！ やったぁ〜
「ブロック25アウシュビッツ」。この間渋谷でもやった曲だ。今までで一番よかったかも。
これで本当に終わりだった。
もう本当に大満足、ハッピーハッピー、ここまで来た甲斐があった、素晴らしいライブだった。
帰ろうと席を立つと知り合いがいた。ビックリした。向こうもビックリしたかもしれないけど。
急に来ることにした、ということだった。
「本当にいいライブでしたねー」とお互いに力をこめて確認しあってしまった。
仙台ライブでは、その後に2次会があって、本人たちも参加して和気藹々としているものだ
そうだけど、私は参加しないで帰ってきた。この素晴らしいライブ、ステージでの印象を持って
帰りたいし。
ここまで充実したライブになっているのは、地方で1年に1度だけ、というのが大きい気がする。
仙台の人たちは待っていてくれるわけで、その期待も大きい。その期待や盛り上がりがいい
意味でPANTAたちにも影響を及ぼして、テンションも上がり、また普段と違うところ、という
ところで気分転換もあるのかもしれない。
東京での、ややマンネリともいえるライブとはちょっと違うのかも。
また来年もやるなら、絶対に見に行くつもりだ。
（読み返したら「すごくよかった」の連発、表現力の乏しさが悲しい・・・）
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