彩票（宝くじ）（2000年6月2日--中国滞在274日目）

さて、今日の話題は「彩票」です。
字面だけ見ても何のことかわからないですよね。
字から想像すると、いろいろな色が散りばめられているカードみたいな印象です。

この「彩票」ですが、宝くじのことなんです。
去年の10月から「電脳体育彩票」というのが始まって、大々的に宣伝をしていました。
「電脳」というのはコンピューターのことです。
コンピューターを使って宝くじを発行する、という画期的なシステムなんです。
週に1回、抽選が行われ、これはテレビでも毎回放送されます。
町のあちこちに「体育彩票」の看板が掲げられ、
小さな新聞スタンドでも売られるようになりました。
最初は日本人の友達数人でお金を出し合って買って、当たったら山分け！　と
言っていたのですが、流れてきたウワサは「外国人は買えないらしい」。
買うときに、身分証明書の番号を入力してから発行される、というのです。
それで一旦あきらめました。

ところが2週間ほど前、日本人の友達が毎回買っている、ということを知りました。
「外国人でも関係ないよ」と言うではありませんか。
そこでさっそく買ってみました。
番号は7ケタ。正確には6ケタ＋1ケタ。コンピューターに選んでもらってもいいし、
自分が好きな番号を選んでもいいそうです。
1枚2元（約26円）です。

5月からは抽選が週2回となりました。
さらに、当たらないと賞金が次に上乗せされるらしく、
私が買ったときには特等の賞金が500万元。
日本円にしたら約6500万円。これはすごい額です。
ずっと当選者がいなくて、ここまで賞金があがったようですが、
私が初めて買った、この時に当選者が出てしまいました。
抽選翌日の新聞は大騒ぎでしたよ。
次の特等賞金は一気に下がって88万元。
それでも約115万円ですから、十分な額ですね。

中国の抽選は日本のように複雑ではなく、当選番号は1つだけ。
特等は7ケタすべて合った場合。
特等以外は、前の6ケタだけを見ます。
1等は6ケタすべて合った場合。
2等は5ケタが連続で合った場合。
3等は4ケタが連続で合った場合。
4等は3ケタが連続で合った場合。
5等は2ケタが連続で合った場合。

奇しくも昨日の授業では「彩票を買う」という短編の物語がテキストでした。
これは彩票を買うのに100元が必要で、町中の人に声をかけてお金を集めて、
みんなが家を買うとか商売を始めるとか、あれこれ想像をめぐらせていたのに
結局は末等にも当たらず、町の人から「自分が出したお金を返してくれ」と言われて、
返さざるをえなかった、という悲喜劇です。
クラスで彩票に興味があるのは私だけでした。
先生も買ったことはない、と言っていましたが、
当たっても当たらなくてもどっちでもいい、それよりも運だめし、ということで
買っていたらおもしろいかもしれないわね、と言うのが先生のコメント。
欲を出したらおしまいです。