『ここに幸あり』
（原題『Jardins En Automne』 / 2006年 / フランス＝イタリア＝ロシア映画 / 121分）
監督＝オタール・イオセリアーニ
出演＝セヴラン・ブランシェ、ミシェル・ピコリ、オタール・イオセリアーニ
恵比寿ガーデンシネマにて
【感想】　以前予告編を見て、面白そうだと思って見に行った。タイトルもいいし。
大臣が失言が元で辞任に追い込まれ、職はもちろん、住むところもなくし、妻も出て
いき、昔住んでいたところに戻ったら黒人に不法占拠されているし、それでも仲間と
食べたり飲んだり歌ったり、大臣のころよりずっと楽しく暮らす、という話。
こう書いてみるやっぱり面白そうだと思う。
ところが実際の私の感想は期待はずれだった。
大臣があまり重要な仕事をしているように見えなかったことがひとつの原因。
家族が来て、書類の置いてある机に足を乗せてすわり、その場でワインを飲む、
なんてありえない。
部屋の奥には筋トレマシンも置いてあるし。
後任の大臣も母親が常にそこにいて、業務よりも家具やら使用人の制服やらペット
やら、そういうことにご執心。
さらに辞めさせられた元大臣（主役）も仕事がないわりには毎日たっぷり飲んで食べて
遊び歩いている。
およそ現実離れしすぎていて全然映画に入っていけないのだ。
それにしてもこのおじさん、くたびれた様子なのにモテるなあ。“友達”ってだけかも
しれないけど、美女（？）が次々と現れて助けてくれる。
まさかフランス全体がこんな文化だとは思えないけど、残念ながら私にとっては退屈な
作品となってしまった。

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