『僕の恋、彼の秘密』
（2004年 / 原題『十七歳的天空』 / 台湾映画 / 93分）
監督＝DJチェン（陳映蓉）
出演＝トニー・ヤン（楊祐寧）、ダンカン・チョウ（周群達）、キング・チン（金勤）
新宿武蔵野館にて
【感想】　面白かった！
女性不在の恋愛映画だった。本当にこの世に女性はいないみたいだったけど、でも
それが全然不自然ではなかった。
17歳の田舎の少年が夏休みに台北に出て行く、初恋体験の物語。気になる存在の
彼は超プレイボーイで有名な男だった。
周りの友だち（中学時代の同級生で部屋に居候させてくれる彼がいい味出してる！）の
アドバイスや協力もあって、恋が実るような実らないような。
でもって邦題も可愛く、見る気にさせる。とはいえ、“彼の秘密”というほど大げさな
ものではなかったかな。ちょっと思わせぶりな描き方をしたわりにはね。
プレイボーイの彼の役をやったダンカン・チョウはこの間東京国際映画祭で見た
『靴に恋する人魚』でビビアン・スーの恋人～夫役をやった人。
ちょっぴり及川ミッチーに似てるな、と思っていたのだけど、この映画ではそれはそれは
素敵で、ティエンの気持ちがわかる。
映画館では“リピータープレゼント”のキャンペーンをやっていて、「3回も見る人いるの
かな」と思っていたけど、映画を見た後には、また見たくなってしまった。
もっと近くでやっていたらまた見に行っちゃってたかも！？

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『ブレイキング・ニュース』
（2004年 / 原題『大事件』 / 香港・中国映画 / 91分）
監督＝ジョニー・トー
出演＝ケリー・チャン、リッチー・レン、ニック・チョン
シアターＮ渋谷にて
【感想】　ジョニー・トーの映画を見ると、香港は銃撃戦ばかりで恐くて住めないと思って
しまう。
この映画でもバンバンバンバン、銃撃戦やら爆発やら、何人の人が死んだのか。
「香港の治安は回復されました」なんて言っていたけど、本気？　と思ってしまう。
発端になる事件がよくわからず、犯人も冷静なのかパニくっているのか、それもよく
わからなかった。
それよりも追いかける刑事の不死身ぶりにはただただ脱帽。
メディア合戦やら心理作戦より、指揮官の命令も聞かず、ショーアップ大作戦も知らず、
ひたすらわが道を行く不死身くん＝最後にはヒーロー？こそが主役、となると、やっぱり
イメージ戦略とかマスコミを使ってうんぬんより、信念とカンで犯人を追い続ける昔ながらの
スタイルの勝ちということか。
大抵の香港映画は大陸の俳優を使う場合、割と大陸以外でも知名度がある人を使うのに
ここでは渋く尤勇を使っていたのも感心。
ストーリー（脚本）的には突っ込みたいところもたくさんあるけど、きっとそういう映画では
ないのだろうな。
それにしてもこのタイトル、『大事件』の方がインパクト強くて見る人多いと思うけど。

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