こんな映画見ました！
2005年4月
【アイウエオ順】 インファナル・アフェアIII 終極無間 てなもんや商社 萬福貿易会社 PTU 真夜中の弥次さん喜多さん 夜半歌聲 ファントム・ラヴァーズ
『夜半歌聲 ファントム・ラヴァーズ』
（原題 「夜半歌聲」 / 1996年 / 香港映画 / 98分）
監督＝ロニー・ユー
出演＝レスリー・チャン（超國榮）、ン・シンリン（呉倩蓮）、ホァン・レイ（黄磊）
ビデオにて
【感想】 また4月1日がやってきた。これは毎年やってくるものだからしょうがない。
そして、この日はレスリーの映画を見る日と決めている。
今年は、私がレスリーのファンになったきっかけの『夜半歌聲』を選んだ。
公開当時は『夜半歌聲 逢いたくて逢えなくて』というせつないサブタイトルが
ついていたのに、ビデオ化されたら『ファントム・ラヴァーズ』なんて、タイトルに
変わっていた。ちなみに英語タイトルは"Phantom Lover"。単数形。
レスリーの歌声は素晴らしく、ホァン・レイは若く、そしてストーリーはちょっと
バカバカしいところがあるものの、切ない。
前に見たときも思ったけれど、最後の最後に、2人がどうなったか、というのを
文字で出す必要はなかったと思う。
馬車で走り去っていくだけで十分。あとは観客の想像に任せてほしかった。
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『てなもんや商社 萬福貿易会社』
（1998年 / 日本映画 / 97分）
監督＝本木克英
出演＝小林聡美、渡辺謙、香川照之
ビデオにて
【感想】 だいぶ前に原作を読んでいたのだけど、映画は未見だった。最近、
知り合いがビデオを貸してくれて、やっと見た。とはいえ、原作内容はほとんど
覚えていなかったので、素直に笑えた。
すごく前のことかと思ったら、映画は私が中国留学するちょっと前に撮られた
ものだった。だから町並みなどは懐かしかった。ちょうどこんな感じだ。
主役を演じる小林聡美もよかったけれど、渡辺謙演じる上司がとてもいい。
こういう上司の下だと、自ずとがんばってしまうのだろうなあ。
そして香川照之は以前から中国に縁があったのか、と変なところに縁を見つけた。
中国の生産業は当時（特に原作は10年以上前だった）よりずっとずっとマシに
なったと思う。
それでも中国人の主張するところや考え方は今も変わらず、うんうん、とうなずく
ところも多い。
中国ビジネスをやる人たちは見ておいても損はないかも。
また原作を読み返してみようと思った。
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『真夜中の弥次さん喜多さん』
（2005年 / 日本映画 / 124分）
監督＝宮藤官九郎
出演＝長瀬智也、中村七之助
ワーナー・マイカル・シネマズみなとみらいにて
【感想】 この映画の前はなぜかホラー映画の予告編が続いて、ホラーが苦手な
私はまいってしまった。
そして冒頭。白黒、お米をひたすらとぐ音、流れてくる死体・・・またまたホラーかと
あせったけれど、その後始まった本編はコメディタッチで、楽しくなってきた。
喜多さんが薬物中毒という暗い面はあったものの、旅に出るところはミュージカル
仕立てで、ウキウキしたし、時代劇なのに高速をバイクで飛ばすところもよかった。
しかも、今日はみなとみらいで見ていたので、すぐ外にある風景がスクリーンに
映っていると思うと、それもうれしかった。
でも、その後はところどろこ面白かったり、惹かれたりするところはあったものの、
期待ほどではなかったというのが正直なところ。
さらに途中から現実と非現実がゆらゆらしてきて、そしてホラーではないまでも、
異次元の世界まで描かれてしまって、気持ちが入っていけなかった。
原作がこうなのかな。役者は主役の2人以外にも脇に出てくる人たち、各ポイントで
メインになる人、ゲスト出演的な人、みんなよかったんだけど。
そんな中、今回の大発見は荒川良々という役者だった！ 舞台役者らしい。
映画自体はともかく、この人（たち）を見るために、もう一度見てもいいかも、と
思ってしまうほど。
表情豊かで、いろいろな顔やポーズが頭から離れない。すごい人だ！
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『インファナル・アフェアIII 終極無間』
（2003年 / 香港映画 / 119分）
監督＝アンドリュー・ラウ、アラン・マック
出演＝アンディ･ラウ、トニー・レオン、レオン・ライ
相鉄ムービルにて
【感想】 一度、中国版のDVDで見ていたので、流れはわかっていた。そして映画の
内容が今ひとつ理解できないのは中国語字幕のせいかと思っていたのだけど、
そうではないことがわかった。
2回見てもわからない！！
この映画の日本でのキャッチフレーズは「すべての謎が解ける」だったけど、私にとっては
謎が増しただけ・・・
人間関係も複雑、正体も複雑、心理状態も複雑、時系列もバラバラで、もう何が何だか
わからない。頭の中で整理しきれない。
これは一度紙に書き出して整理してから見ないとダメなのかもしれない。
ここでわかったのはパート１でのできごとが、ほんの1週間の間に起こったことだったこと。
本当にそんなに短期間の話だったの！？ また見直さなくちゃいけないか。
さて、このパート3、見る回数を重ねたらわかるようになるのかな。
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『PTU』
（2003年 / 香港映画 / 88分）
監督＝ジョニー・トー（杜[王其]峯
出演＝サイモン・ヤム（任達華）、ラム・シュー（林雪）、ルビー・ウォン（黄卓玲）
ユーロスペースにて
【感想】 おととしの東京フィルメックスで上映されたのだったか。チケットを買っていたのに
急用ができてしまい、見ることができず、チケットは友人にゆずったのだった。それが公開と
あって初日に見に行った。
警官の制服姿が好きな私にとって、PTUのユニフォームは初めて見るけれどスマートで
なかなかカッコよかった。あのベレーみたいな帽子がいい。
それにしてもストーリーとしては何ということのない話で、終わってみれば、「はぁ！？」と
いうようなものなのだけど、それを1時間半の映画にしてしまうのだからすごい。
それにしても、前日に見た『インファナルアフェアIII』といい、この『PTU』といい、香港の
警察はこんなにも暴力的なのか。無意味に暴力を振るっているように思って、恐くなった。
突然ひとりの男を路地に追い込み、見張りを立ててまで、数え切れないほど蹴りまくり、
そして死にかけてしまい、人工呼吸で蘇生。この暴力も、追っている男たちの居場所を
聞き出すためだけだったのだからたまらない。
それでも話の運び方はうまいし、伏線もそれなりに張られていて、ちゃんと生きている。
キャストは地味だったけれど、地味だからこそ映画も生きたのかもしれない。
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